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謝辞
笹山縄文カレッジ「みんなで掘る笹山遺跡2013」は、7月13・14日の第1回から8月10・11日の第5回までの計画を、本日、終えました。

東は宮城、西は兵庫、県内外から延べ80人・回以上の、多くの方々がご参加下さいました。「発掘体験」であるにもかかわらず、時間をかけた研修に真摯に取り組む姿には心打たれました。序盤で、いくつもの重大な成果がえられたのは、参加者様の遺跡発掘への深い理解のお陰と思います。

本来は参加者であって発掘を存分に楽しむお立場でありながら、運営的諸作業にもお手伝い下さったボランティア・スタッフの方々。
ときには初めての参加者様の模範となり、ときには少々難しい、必ずしも発掘作業ではない、地味な作業に率先して取り組んでいただきました。お陰様で、定員超過にも拘らず、以前よりもはるかに円滑な運営ができました。

講習の講師を引き受けて下さった笹山縄文倶楽部会長、藤木悌次先生には一方ならぬご指導を賜りました。先生のご指導が無ければ、本企画は一歩も立ち行かなかったことでしょう。そればかりか「笹山夕日交流会」を主催いただき、参加者と地元中条との橋渡しをしてくださいました。

中条振興会からは日ごろからさまざまなご支援をいただいておりますが、今回は特に「笹山夕日交流会」にて多大なるご支援とご協力を賜りました。

ほかにも公私に亘ってご助言、ご協力いただいた個人、団体はありますが、すべてのお名前を挙げられません。どうかご容赦ください。

以上の方々に、この場を借りて心より深く御礼申し上げます。

本当にありがとうございました。

担当 阿部敬

(2013年08月11日)

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みんなで掘る笹山遺跡 第5回 2日目
今日の予報は、朝から夕方まで晴れ。

(やった!!)

久しぶりに不安のない一日をスタートできました。

皆さんの士気も高く、のけ反って喜びを表現(画像左上)

、、、じゃなく元気にラジオ体操をしました。

今日のハイライトは昨日から続きで2箇所ありました。

ひとつは竪穴住居跡と予想していた遺構番号013のサブトレンチ。

もうひとつは逆さになって検出されていた個体番号32。

どちらも今回の調査区の南半分に偏っていました。

■遺構番号013 竪穴住居跡 サブトレンチ

どちらかといえば先行して成果が上がっていたのは013のほう。

掘削が深くて分かりづらいせいもあってか、あまり注目されていませんでしたが、

調査員は今日一日、どういう遺構なのか心配で心配で5分とあけずしょっちゅう見ていました。

結果としては、サブトレンチの4箇所ある端っこのうち、3箇所で壁の立ち上がりを確認できたほか、中心の炉も確かめられました。

○「立ち上がり」

そうそう、余談ですが、

この「壁の立ち上がり」という表現は最近、人に話すとすぐに理解していただけないことが多いように感じています。

考古学に独特なのかもしれませんね。

遺跡を発掘する人が遺構を見るときは、発掘の順序で見ているんですね。

掘る順序としては最初にサブトレンチを設定して、その真ん中を掘って、深いところにある床面を確認します。

それから、その土の色を追って周囲に広げて掘っていきます。

床面を見ながらだんだんと外へ向かって掘っていくと、いずれ壁に当たるので、

そこで土が「上がっている」→(強調して)「立ち上がっている」と感じるのだと思います。

好きな言い回しではありますが、もっと万人に通じる言葉が欲しいところですね。

なんて言えばいいか、良い案があったら教えて下さい。

■013の炉について

さて、炉のほうでは、期待していた囲いの石がありませんでした。

ちょっと残念な気もしましたが、でも逆に面白い事実に気がつきました。

もちろん掘っている人は私よりも早く気づいておられました。

周りに床面よりも高く土を盛っているらしい部分があるのです。

盛り土をして囲っているように見えるのです。

まだ部分的にしか見えないので確かなことはいえませんが、そうだとすれば面白い炉です。

浅学で類例を知りませんので、調べてみたいと思います。

以上のように、013はサブトレンチの結果が思いのほか良いので、全容は割と早いうちに明らかになりそうです。

皆様にも早くお見せしたいです。

■個体番号32 逆さの土器

もうひとつのハイライトは個体番号32と名づけられた逆さの土器の取り上げでした。

どんな突起が付いているのか、楽しみにしていました。皆様もそうだったのではないでしょうか。

でも、実際の取り上げは予想以上に大変で、

取り上げるために周囲を掘ると、新たな土器が顔を見せてしまい、一筋縄ではいきませんでした。

でもこの場所を担当された方のご奮闘により、

終了ギリギリの時間になってようやく取り上げに成功。

よかった。お疲れ様でした。

そうえばその後、突起を確認するのを忘れていました、、。

取り上げで燃え尽きてしまったのでしょうか。

今度、再度見直して、ここにアップしようと思います。

■遺構番号048 竪穴住居跡(たぶん)

桐の木のそばでは、静かに良い発見がありました。

炉跡が下にあるかと予想して掘っていた場所は、だんだんと上面が見えてきて、

やはり竪穴住居跡だろうとの予想が立てられたのです。

また竪穴住居跡がひとつ増えそうです。



他にも面白い発見がいくつもあったのですが、あまりにも長いので、今回は割愛します。

また現地説明会にて、紹介して差し上げられたらと思います。

皆さん、たいへんお疲れ様でした!

(2013年08月11日)

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みんなで掘る笹山遺跡 第5回 1日目
今日もまた、天気予報は思わしくなく、

午後から「弱い雨」が50%とのこと。

不安な気持ちを隠せないまま、調査区へ向かいました。

以前から竪穴住居跡だろうと予想している範囲は、

予告どおりサブトレンチを設定し、発掘しました。

南北方向のトレンチからは焼土(しょうど)が検出されました。

おそらくまだ床面には達していないと思われるので、その由来はよく分かりません。

焼土は他の場所でも検出されていて、どれも炉石を伴っていない状態なのです。

それらもまだよくわかりません。わからないだらけですが、とりあえずもう少し掘ってみましょう。

遺物のほうは、今日は東の壁際がラッキー地帯のようでした。

壁から厚手の土器が顔を出していました。

「めり込んでるけど、諦めよう」

とドライに割り切って考えていたところ、

目をキラキラされながら「どうしますか!」ときかれてしまうと、

なんといいますか、、調査員も参りました。

傾斜をつけてある壁を崩して、掘る範囲を広げるよう、お願いしました。

まとまった土器だといいですね。

他方、その横では逆さになった状態で埋まっている土器が発見されていました。

これは第3回のときにはすでに発見されていたものです。

このままですと乾燥などで壊れてしまう危険があるので、先に取り出すことにしました。

塚○さん、ごめんなさい。

そのためにまず土器を覆う土を半分だけ深く堀り込んで、土坑などに入ったものでないかを確認する必要があります。

この掘り方は半截(はんせつ)、といいます。

まだ途中ですが、火焔型土器期の在地の土器であることがわかりました。

無文の括れた頸部、密接した縦の沈線とそこに重なるクルクルっとした装飾などが目をひきます。

突起がどんなものか、明日、わかるでしょう。

取り上げは土ごとになります。

現場でたまにあるのですが、そこまで一生懸命掘っていた人に「取り上げ」作業をお願いすると「嫌だ!」と仰る方がいらっしゃいます。

なぜかというと、そこまで細心の注意をもって掘ってきた大事な大事な遺物なのに、もしも取り上げのときに壊してしまったらどうしよう!全責任を負うのは嫌!、というわけです。

でも、考えてみてください。

そこまでご本人が懸命に掘ってきたものを、ほかの誰が取り上げるでしょうか。

ご本人しかいないのです。

佐○木さん、ご健闘をお祈りしております。

さて、、今日も笹山縄文倶楽部からスイカの差し入れがありました。

しかも2玉も!

ありがたいです。

結局、雨も降らず、一日ほとんど曇りの天気でしたが、

たいへん蒸し暑い一日でしたから、みんな貪るように食べていました。

調査員もご相伴に預かりました。

とっても美味しかったです。ありがとうございました。

(2013年08月10日)

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みんなで掘る笹山遺跡 第4回 2日目
内面にベンガラが付着している土器、火焔型土器の突起、耳飾り・・・などなど。

今日は興味深い遺物が次々と出土しました。


昨日と同じく、今日も午前中後半が雨。

またしても遺物洗い作業をしました。

みなさん慣れたもので、準備も含めてサクサクと進めてもらえました。

ありがとうございました。

午後も予報は思わしくなかったものの、空模様を見て「決行」判断。

これがアタリで、結局午後いっぱい、ほとんど降らずに発掘三昧でした。

そして、冒頭の成果です。

途切れなく興奮できた、そんな発掘調査でした。

ちなみに、昨日の「土器溜まり」のような箇所にあった面白い土器とは、内面にベンガラが付着していた土器です。

このようになるにはいくつか理由が考えられます。

 1 内面に付着するような使い方をした

 2 内面に塗った

 3 使用後に内面についた

正解はまだ分かりませんが、可能性の高さでいうなら私は「2」だと思っています。

「1」の場合は、塗料を作る工程でそうなるものと思われますが、

そうした土器はあまりごてごてとした文様が付いてない、簡素な土器が多く、

また壊れた土器が使われるといいます。

だから、文様の派手な写真の土器は違うのではないかと思っています。

「3」についてはどうかというと、これはようするに偶然そうなったということを意味しますが、

いまのところそういった状態の土器が見当たらないので、可能性としては低いと思っています。

そういうわけで個人的には「2」だと思うわけです。

まだ同じ場所で同一個体らしき土器が出てくるようなので、それを見てから判断するのが良いでしょう。

楽しみは発掘の後も続く、というわけです。

さて、皆様にやっていただいているのは包含層の掘削です。

が、

遺構上面らしき土の変化がちらほら見られます。

遺構は、出土遺物と同じかそれ以上、重要です。

来週は遺構検出作業と、サブトレンチ(下にあるものを確かめるために試験的に掘る細い溝)を掘る作業があるかもしれません。

ボランティア・スタッフの方々のご協力が必要です。よろしくお願いします。

それから、皆様の善意、、本当に感謝です。

お昼にはお漬物の差し入れ、夕方には昨日の残りのスイカ(しっかり冷えてました)。

ほかにも美味しいお菓子、かわいいお菓子の差し入れも頂戴いたしました。

ほんとうにありがとうございました。

(2013年08月04日)

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みんなで掘る笹山遺跡 第4回 1日目
本日は朝から怪しげなお天気・・・

案の定、開始後1時間半くらい経った頃から雨粒がポツポツ。

講習を終えた参加者が調査区へいらしたので、

「さあこれから実習です」と声をかけた瞬間・・・


ザ〜〜〜〜っと雨。

みんなで苦笑いです。

(写真左上)

午前中の後半は、遺物洗い作業に変更。

いつも来てくださるボランティア・スタッフの皆様をはじめ、参加者皆様のご協力で、準備もすぐ出来てよかったです。感謝です。

雨にもかかわらず、あちこちで楽しそうな談笑の声。

みんな笑顔です(写真右上)

午後は、雨がやんだので発掘再開できました。

何かの穴に落ち込んだのか、土器が集中して出てくる箇所がありました。

文様を見ると、どうも複数個体が混ざっているようでした。

毎週来てくださる埼玉の方が熱心に、かつ丁寧に掘ってくれましたので、写真撮影(写真左下)

不思議な土器溜まり・・・?なんだろうこれ?

じつは次の日、この土器群のなかに一部に、面白い一品があることが判明しました。

乞うご期待!

(2013年08月04日)

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学校向けプログラム 調査報告書(吉谷小学校様)
少し前になりますが、

「学校向けプログラム」で発掘調査をしてくれた小千谷市 吉谷小学校6年生の皆さんから、

発掘調査報告書が届けられました。

一緒に発掘した遺物も入っていました。

各班が長細い巻物のような形の報告書。

一言で表すなら、

斬新!

しかも、そんな体裁とは裏腹に、内容はきちんとまとめられていて、これまたびっくり。

発想の自由さと内容の手堅さとをあわせ持った素晴らしい報告書でした。

ありがとうございました!

(2013年08月01日)

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