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HAKKAKE展示 豪雪地の食べものがたり―食料保存の知恵―

HAKKAKE展示

豪雪地の食べものがたり―食料保存の知恵―

会期

令和4年9月14日(水)〜11月14日(月)

会場

十日町市市民交流センター 分じろう HAKKAKE(文化歴史コーナー)
住所 新潟県十日町市本町2丁目226−1
見学可能時間 9:00〜17:00(※火曜休館)

内容

日本の国土のうち、およそ半分は「雪国」です。中でも、日本の中央部に位置する新潟県十日町市は、市街地でも平年の積雪深が2mを超える世界でも有数の豪雪地で、「雪国」の中の「雪国」です。「雪国」の人々は知恵と工夫で命をつないできました。

まずは収穫した食料の保存。里山の四季の恵み、山菜やキノコは塩漬けや干すことで保存力を高めます。大根などの野菜類もワラで覆って雪の中で保存すると、温度と湿度のバランスで凍らず長持ちします。「ツケナ」(野沢菜漬)といわれる葉菜類を塩で漬ける冬の保存食は、春先に発酵が進んで酸味が増すと、塩抜きをして煮込み、「ニーナ(煮菜)」に生まれ変わります。また、「雪穴」や「雪室」に大量の雪を貯めておき、夏になるまで食料の冷蔵に利用しました。近年、その「雪室」が貯蔵庫としてだけでなく、食物の持ち味を引き出す優れた機能をもち、さらに環境に優しい利活用があると、多方面から注目されています。

十日町市を含む魚沼地域では、雪国の風土や地形を生かした稲作が盛んで、全国でも屈指の米どころです。傾斜地に展開する「棚田」の維持は豪雪によるところが大きいのです。また、「へぎそば」は、織物の糸の糊付けに使う海藻「布海苔(ふのり)」をつなぎとして加えます。このことによりツルツルとした独特の食感と抜群の風味が生まれ、当地の名物となっています。

厳しい冬を生き抜くため、人々の知恵が育んだ豪雪地の食文化は、豊かな自然の恵みを活かした郷土料理として今も受け継がれています。

雪見御前

ツケナとニーナ

棚田(星峠の棚田)

秋の恵み

※HAKKAKEは、中心市街地に位置する十日町市市民交流センター「分じろう」(十日町市本町2丁目226-1)の「まちの文化歴史コーナー」です。HAKKAKEでは中心市街地に賑わいを持たせるために、博物館のサテライトとして収蔵物を入れ替えて展示しています。