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越後縮の紡織用具及び関連資料

越後縮とは、江戸時代の越後を代表する産物として知られた麻(苧麻)織物の一種で、緯糸に強い撚りをかけて織り、シボといわれるたわみを付けた織物です。平織りの上布が奈良晒(ならざらし)など他産地の商品と競合した際に生み出された高級商品でした。その主産地は魚沼郡で、小千谷、堀之内、六日町、塩沢、十日町などでした。

指定された品々は、縮の工程で使用された用具類と製品に加え、周辺の生活習俗資料や縮商い用具を含めて構成されています。特に、縮織りの紡織工程が一貫して理解できるように原料調製用具を含め、苧績み(おうみ)、撚掛け(よりかけ)、整糸、機織りなどの用具が順を追って多数収集されていることが特徴です。貴重な江戸時代以降の着物類も多く含まれています。

また、縮生産を担った女性たちに視点をあてて、家事・育児用具や灯下・暖房用具などが仕事場用具として位置づけられ、彼女たちの心情をうかがうための奉納幡に象徴される信仰儀礼用具も網羅されています。加えて縮の取引きを裏づける帳簿類、『越能山都登』『北越雪譜』などの縮に関する文献も収められており、越後縮に関する資料を体系的整理した一大コレクションといえます。

1986年(昭和61年)3月31日に国の重要有形民俗文化財に指定されました。

  1. 種別 重要有形民俗文化財(生産、生業に用いられるもの)
  2. 名称(読み) 越後縮の紡織用具及び関連資料(えちごちぢみのぼうしょくようぐおよびかんれんしりょう)
  3. 記号・番号 00166
  4. 所在地 十日町市西本町1丁目(十日町市博物館)
  5. 所有者 十日町市
  6. 管理者 十日町市博物館
  7. 指定日 1986年(昭和61年)3月31日