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智泉寺山門

智泉寺は、末寺3寺を有する管内曹洞宗の中心寺院です。その創立は不詳ですが、最初は水沢にあり、様々な経緯を経て、天正~慶長年間(1573~1615年)に現在地に再興されたと伝えられています。

山門は本堂の正面に位置し、間口1間、梁間2間、切妻造の「一間一戸四脚門」です。屋根は現在銅板葺きですが、当初は萱葺きで、建築年代は18世紀中~後期と考えられています。総欅、素木造で、棟下の親柱は八角円柱、前後の控え柱は几帳面取りの角柱、上下に粽を付け柱下には切石の礎石の上に石造礎盤を置き、柱を立てています。柱頭は虹梁型の頭貫を回し、梁間方向は飛貫・腰貫で固め、柱上は台輪を組み実肘木付きの出三斗を置き、桁を受けています。

良質の欅材を用い、禅宗様式を基調とした手法で、彫刻装飾、加工技術の水準も高く、海老虹梁(えびこうりょう*1)の先端を尾垂木(おだるぎ*2)として造り出すなどの独創的な手法もみられる、当地方近世寺院建築の代表的建物です。

平成6年(1994年)3月23日に十日町市の文化財に指定されました。

*1 エビのように湾曲した虹梁。側柱と本柱など、高低差のある所に用いる。唐様建築の特色のひとつ。
*2 社寺建築で、小屋組み内の斗栱から斜め下方へ突き出している垂木。

  1. 種別 有形文化財(建造物)
  2. 名称(読み) 智泉寺山門(ちせんじさんもん)
  3. 記号・番号 建・第2号
  4. 所在地 十日町市昭和町3丁目24
  5. 所有者 智泉寺
  6. 指定日 平成6年3月23日