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めぼしいもん

調査員の阿部です。
時々、ふらっと遺跡にいらっしゃる一般のお客様。
晴れていれば日に10人程でしょうか、だいたいは国道117号線の交差点にある看板をみて、気になっていらっしゃるようです。先日は初老のご夫婦が見えました。

 「ここ、なんかあるの?」

 「なんかめぼしいもんは出たか」

だいぶフレンドリーなお方でした。聞けば、新潟市からお出でとのこと。同じ県内でも100km程離れています。遠いです。
3階の整理室で土器を見られること(よくご案内しています)や、現在発掘中であることをお伝えしましたら、現場と復元住居をみてお帰りになりました。

「めぼしいもん」といえば、毎日のように土器片と石器が出土しています。なにせ出たばかりで土にまみれているので、それが何かが分かるのは洗ってからになります。ただ、輪郭だけでも何かわかるものが少しあります。

最近では「石鏃」(せきぞく)が出土したことがトピックでしょうか。
石鏃というのは考古学の用語でして、一般には矢尻(やじり)といいます。矢尻には木製、石製、骨製、鉄製等のように、材質の別があるので、これと「鏃」(訓読みでヤジリ)を合わせて「石鏃」などと呼ぶわけです。鉄製なら「鉄鏃」(てつぞく)です。

出土直後は土まみれなのですが、この石鏃の石材はたぶん安山岩か頁岩だと思われました。この地域では割と近くで採れる石です。これが信州系の透明感がある黒曜石や東北系のツルテカな珪質頁岩だと少しテンションが上がりますが、もちろんそういうのは稀にしかありません。

それこそが「めぼしいもん」といえるかもしれません。

調査員